はじめてのおつかいと俯瞰マップの増やし方。
先日近所のスーパーで幼い姉弟を見かけました。
多分、お姉ちゃんは5歳くらいで、弟は3歳くらい。
(僕にも4歳の甥っ子がいますので、大体そのくらいかなあって)
周りには親らしき人はいません。
不安そうにお姉ちゃんの腕をつかむ、というか、もう巻き付くという表現の方が正しいくらい怖がっている弟。
そんな弟の前だからと頑張ろうとしているけど、お姉ちゃんの方もなかなかどうして不安げな表情です。
まさに、リアル『はじめてのおつかい』。
そんな姉弟を遠くから微笑みの表情で見つめる怪しいおっさん(僕のことですが・・・)。
つい「はじめては何だって怖いものなんだよなあ」と感慨にふけってしまいました。
何が起こるかがわからない
就職にせよ、アルバイトにせよ、あなたも仕事の初日は緊張したはずです。
新しい環境で、新しいことをする。
大袈裟に言えば、未知との遭遇。
控えめに言えば、勝手が分からない。
でも、そんな右も左もわからない状況も、1ヶ月もすればなんとなーく緊張も解け、なんとなーく自分がやること、やらなくてはいけないことがわかってくる。
まあこんなこと改めて言われなくても、あなたも幾度となく経験してますよね?
これを敢えて言葉にすれば、
- 俯瞰図が手に入った
と言える。
攻略本さえあれば、ダンジョンで迷うことはありません。
「どんな敵が現れるのか?
もし強敵が現れたら教会でデータをセーブしてないよー」
といった緊張も後悔もない。
宝物までの経路が既に見えているのですから。
(まあ、これはこれでつまらないですけど)
また、僕の「俯瞰図ゲットだぜ」でいつも思い出すのが、人生初の海外旅行。
19歳のときのシンガポール4泊5日。
着いた当日は緊張のしっぱなしですよ。
異国の地ですからね。
東西南北はおろか、上や下さえもわからないと錯覚するくらい(大袈裟かな・・・)。
でもね、『地球の歩き方』片手に、片言の英語で、地下鉄に乗って、お目当てのマーライオン、オーチャード・ロード、ラッフルズホテル、リバークルーズなどを観光しているうちに、緊張が楽しみに変わっていました。
これは、僕の頭の中にシンガポールの俯瞰図が出来上がったからです。
“俯瞰図”という言葉に抵抗があるなら、“経験”でもいいです。
「この地下鉄に乗れば、ホテルにはつくな」
「ああ、ここは昨日通った道だから、こっちに行けば・・・」
経験は緊張を解消します。
でもここで一つの問題が・・・
経験によって手に入れた俯瞰図。
俯瞰図が多ければ多い程、人生をうまく歩いていける、普通はこう考えます。
多分、これにはあなたも異論はないかとは思います。
でも僕らはある一定以上の俯瞰図を手に入れたところで、他の俯瞰図を手に入れることをやめるのです。
「新しいことに挑戦しなくなる。」
今、持っている俯瞰図は凄く居心地がいいはずです。
だって隅から隅まで全て知り尽くしていて、例え問題が発生しても、その問題を解決できる自信があるから。
だけど、その自信が逆に、新しい俯瞰図を手に入れる面倒さ、怖さ、緊張を誘起します。
「またはじめからやり直しかあ。。。」
変なプライドが邪魔をします。
「一回りも年下のやつから何かを教わるなんてプライドが許さない。
大体、ゆとり世代のやつは・・・云々」
俯瞰マップが多ければ人生をより快適に歩いていける、感覚的には誰でも理解できる。
でも現実は俯瞰マップを増やそうとしない。
正に、俯瞰マップ(経験)のパラドックスです。
俯瞰マップの増やし方
ここまでの話を聞いて、あなたはこんなことを言いたいはずです。
「色んな経験をするだけの時間も、お金もない」
でしょ?
でもこれも考え方次第ですよ。
何も、お金をかけなくたって経験は出来ます。
僕が今でもよくやっているお金のかからない経験は、「いつも通らない道を歩く」です。
駅から家までの帰路はもちろんですが、少し前に流行った最寄り駅から1駅前で降りる。
まあ僕の場合1駅と言わず、5駅前で降りてみたりします。
この季節はさぶくてしんどいですが、その分、違った景色が見える。
「ああ、朝夕はこの道凍るのね。」
「ここにそば屋があったんだ、今度寄ってみよ。」ってね。
こんな小さなことでいいのです。
お金はかかりません(5駅前で降りたら時間はかかりますが・・・)。
僕はよく「ブログ(メルマガ)で何を書いたらいいのかわかりません」という相談を受けますが、その解決は案外簡単で、なんでもいいから経験をすればいいのです。
ただし、漠然と5駅前で降りても意味はありません。
「俺は今、新しい経験をしているんだ!」と意識を持って、先程の悩みで言えば、
「何かブログのネタないかな?」
と考えながら、経験をする。
そうしたら「絶対に」ネタは見つかります。
なぜ、「絶対と」言い切れるのか?
脳は疑問さえ持てば、勝手に答えを探す構造になっているから。
NLPではよく言われていることですよね。
「質問された脳は回答を探す」って。
ですので、問題意識を持った経験は次に繋がることは間違いない。
「あれ、こんなところにそば屋があったんだ。
そう言えば、十割そばとコピーライティングって共通点があるなあ、今度ブログで書いてみよ」
僕のブログのネタなんてこんなもんですよ。
机の前にしがみついて、あーでもねー、こーでもねーと頭をかきむしったってネタなんて出てきませんから。
(まあこれはこれで、「ネタが出てこない」という経験にはなりますけどね)
これを、敢えてフワフワ感満載の言葉で言うのなら、「今、起きていること全てが経験です」になるのかな。
- 答えはすべてそこにある。
そんな意識であなただけの俯瞰マップを増やし続けて下さい。
それでは、ここまでありがとうございました。
山本
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