本音と建前と無駄話

「東京は嫌いです。」

美容師アシスタントが突然のカミングアウト。

僕が通っている美容室にいる25歳のアシスタントの子は、
東京のど真ん中の美容室に8年も勤めているくせに未だ馴染めず、
いやむしろ馴染む気なんてこれっぽちないご様子で、
東京出身の僕に向かって東京の嫌なところをさんざっぱら語ってくれました。

「そんなに嫌なら帰ればいいのに」という本音は押し殺し、
彼の愚痴を聞いているとどうやら「建前だらけの生活」に
嫌気がさしているご様子。

そんな彼が一言・・・「田舎の人は温かい」

たしかにそんな気もします。

ただ、どうなんでしょ?

本音と建前と人の温もりに関係性はあるのでしょうかね?

もっと言えば、本音と建前がない人間なんているのか?



・・・・・僕はいないと思います。

営業時代にこんなことがありました。

「この機能がないと絶対にだめ」

大口ユーザーからのRFPだったので、あれこれ頑張り
無理して対応し参加したコンペだったのですが、
ふたを開けたら機能未搭載の他社も参加していた。

なんとか受注はできたのですが、結局、納入から
僕が辞めるまでの5年間一回もその機能使ってませんでした。

使う使わないはお客さんの自由ですし、その案件が取れたおかげで
5年間は定期的に追加注文がありましたから文句はないのですが、
結局ね

・本音と建前は必ずある

ってことなんですよ。

意識的か無意識的かは別として、この機能が欲しい(建前)の裏には、
どんな対応をしてくれるのか(本音)が必ずある。



自分に置き換えれば直ぐになっとく。

100%本音の人生送ってないでしょ?

・・・ここで人生論の話をしてもしゃーないので置いときますが。



営業は相手の本音を如何に探るかが重要な素養の一つでもありますが、
僕が営業時代に意識的に行っていたのは



・相手の話をよく聴く + 無駄話をする



です。

前半はよく聞くことですし、僕もお伝えしたことあるので割愛しますが、
結構重きを置いているのが「無駄話」であったりします。



学生時代を思い出してみて下さい。

思い出すのは、教科書の内容ではなく、友達とのバカ騒ぎですよね。

つまりは単純にそういうこと。

人は無駄なものの方が記憶に残るし、無駄なものに価値を感じたりする。



それに、



・時間が短いと相手の話もよく聴けないじゃない?



だから無駄話をして少しでも多くの時間を共有しようとした。

「人間は一緒にいる時間が長ければ長いほど信頼関係を育むことができる」
と後付けの説明はできるかもしれませんが、僕が営業時代に意識していたのは
こんな簡単なことです。



25歳美容師アシスタントが初見の僕に対して、本音である東京の悪口を
言ってくれたのも、営業で培った経験が活きているのかなあーと。

それにしても僕の周りにはほんと東京嫌いな人多いなあー・・・。

ここまでありがとうございました。

山本

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