岸辺露伴は最強の営業マン?

こんにちは。
山本です。

『ジョジョの奇妙な冒険』の第4部に岸辺露伴
(きしべ ろはん)という漫画家が登場します。

少年ジャンプに16歳で作家デビューし、金や地位や
名声には興味がなく、読者に「読んでもらうため」
ただそのために描く漫画家の設定なのですが、そんな
岸辺露伴が、「面白い漫画がどうすれば描けるのか?」
についてこう答えていました。



 「『リアリティ』だよ!(中略)『マンガ』とは

  想像や空想で描かれていると思われがちだが実は違う!

  自分の見た事や体験した事、感動した事を描いてこそ

  おもしろくなるんだ!」



岸辺露伴は最強の営業マン?



なかなかどうして、かっこいい台詞だと思いませんか?

「いやいや、漫画家じゃないし」

と思わずに、これをメタファーとして捉え、視点を変えて
考えてみると色々と学びになることがあるわけです。



例えば、僕らがついつい口にしてしまう「それ知ってるー」。

「この前テレビに出てた店でしょ!」
「ネットの記事で読んだことあるー」
「今流行ってるあれってさー」

ってな具合で。

普段、気にもとめないことかもしれませんが、よくよく
考えてみると「それ知ってるー」は当然「知っている」だけで、
決して体験はしていないわけですよね。

(「知っている」経験とは言えるかもしれませんが・・・)

それを認識した上で、あれこれ語るのはよいかとは思うのですが、
僕らが気をつけなくてはいけないことは、



・知っている情報だけで、否定をしてはいけない



ということです。

食べログの評価だけで、その店を否定してはいけないし、

知名度のありなしだけで、そのアーティストを否定してはいけない、

年収・職種だけで、その人を否定してはいけないのです。

なぜか?

それは、相手の可能性はもちろん、自分の可能性をも潰すことに
繋がるからです。

だって、

食べログの評価はよくはないけれど、自分好みのお店って
ありませんか?

世間的には売れてないけど、ライブが最高だったアーティストって
いませんか?

30歳を超えて無職かもしれないけど、話すと意外としっかりした
奴だったってことありませんか?



思考は現実化するってあなたも聞いたことあるかと
思いますが、僕はこれって結構真理に近いのかなあーって
考えたりもしてます。

だけれども、思考はあくまで思考であって、決して現実ではない
ということも自覚しなくてはいけません。

もちろん、マインドセットを否定するつもりはありませんよ。

ただ「俺は年収1億円稼げる実力がある」というマインドセットで
生きるのは勝手ですが、そんな人に限って「サラリーマンなんてクソだ」
と言って相手を否定する。

もしかしたら、否定したそのサラリーマンが将来よき
パートナーとなって、年収1億円へのきっかけになる
可能性だってあるかもしれないじゃないですか。

それなのに、その可能性を自らの思考で潰してしまう。



「それ知ってるー」を突き詰めれば、こういうことだと
僕は思うのです。



そう考えると、自分の知っている情報だけで相手を否定するって
できなくないですか?

・・・・・少なくても僕は怖くてできません。



でも、ついつい否定してしまう気持ちもよくわかります。

「それ知っている話だから」で、相手を否定して、

「それ興味ないから」で、自分を否定して、

「意味わからないから」で、環境を否定してしまう。

まさに、言うは易し行うはなんちゃらですから。

これに関しては、意識して頑張ってとしか言えないのですが、
参考までに僕が日々意識し実践していることをお伝えします。

聞けば、「そんなことですか」と思われるくらい簡単なこと
ですが、やってみるとなかなかどうしてむずかしい。それは、



・否定したくなったときこそ黙り、そして、相手の話を「聴く」です。



ポイントは、「聞く(=hear)」ではなく、「聴く(=listen)」という点で、

・「聞く(=hear)」を受動的

・「聴く(=listen)」を能動的

と理解していただければと思います。

例え、同じ話だとしても、

例え、自分が知っている(つもりの)話だとしても、

例え、自分が理解できない話だとしても、

聞き流す(受動的)のではなく、全力で、相手の話を
「聴く(能動的)」のです。

これって、やってみると結構できない。

話好きの人なら、相手の話を遮ってついつい自分の話を、
内気の人なら、相手の話を受け流してついつい別のことを
考えてしまうって感じで。

だから、否定したくなったときはまずは「黙る」。黙ったら
不思議と相手の声が聞こえてくるもの。

そして、相手の声が聞こえてきたら「聞く(受動的)」を
「聴く(能動的)」とする努力をする。

最初はついつい忘れてしまうかもしれませんが、ことあるごとに
意識し続けるとできるようになるものです。

これを実践し続けていくと、「へえーこの人こんなこと
考えてるんだ」とか「この前聞いたときは理解できなかったけど、
そういうことだったのか」って、スッと腑に落ちる瞬間が訪れます。



僕は、これこそ岸辺露伴が言う「リアリティ」だと考えています。



というのも、僕は、このリアリティを「経験」と理解していて、
どこかへ行く、何かをするっていうのはわかりやすい経験ですが、
相手の話を聴くことで気づけた発見も経験と認識しているからです。

「それ知ってるー」は頭にあるだけの情報、これには何の価値も
ありません。だって、今の時代情報なんて無料で手に入るのですから。

そんな無価値の情報が、相手の話を「聴く(能動的)」努力を
することによって、自分の中で今までの経験と有機的に結びつき、
新しい経験として昇華される。

この「自分の中の一連の経験」こそが現実であり、価値を生み出す
源泉でもあるのです。



優れた営業マンは聞き(聴き)上手なんてよく言われますが、
相手の話を聞く(受動的)だけでは当然売上げはあがりません。

相手の話をよく聴き(能動的)、自分の中の経験と結びつけ、
新しい経験として昇華させる。

その昇華した経験は、時には、相手も気づいていないような
欲求を発見するきっかけになるかもしれません。

これを発見できたらこっちのもんです(笑)。

相手が欲しているものを提案すればいいだけですから。

もちろん、いきなりここまでたどり着けなくても、話を
「聴く」という姿勢は、相手と共通の土台を築こうとする
意思ですから、自ずと信頼関係も築けるものです。

故に、売上げがあがる。

岸辺露伴で言うと、面白い漫画が描けるということなのです。

「どうせ買ってくれないから」と最初から否定してしまっては、
売れるものも売れません。ですので、



・否定したくなったらまずは「黙り」、そして、「聴く」。



セールスの現場だけではなく、生活全てにおいて意識して
いただければと思います。





クリスマスの朝、枕元が楽しみなように、新しいもの
(景色、知識、経験etc)って理屈抜きでワクワクします。

もちろん、それをワクワクと感じられずに、最初は緊張とか
不安と思ってしまうこともあるけど、結果論から言えば、
どれも「あれ?そんなに怖くなかったな」となるわけです。

それを経験として知ってしまった今、僕は、新しい何かに
出会えるのが楽しみで、「聴く」をやめられません。

もしそんな世界にご興味がありましたら、是非、お試し
下さいませ。

今日の内容は以上となります。



「言いたいことはわかるけど、イマイチよくわからなかったぜ」
でも構いませんので、感想などありましたら、遠慮せずご連絡
下さいませ。

それでは、ここまでありがとうございました。

山本



追伸
岸辺露伴のスタンド(超能力みたいなもの)『ヘブンズ・ドアー
(天国への扉)』って、相手の人生の体験を本で読めるのですが、
これってある意味、最強の営業マンですよね。

だって相手の欲しいのもが読めるわけですから。いいなー(笑)。

まっでも僕らは地道に「聴く」から積み重ねていきましょう。

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