ポルシェ(911)の魅力を考えてみる。

こんにちは。
山本です。

つい先日、Windows7をはじめてさわる機会があったのですが、うーん・・・XPとはかなり違いますね。というか何がなんだかわかりにくい。もちろん「慣れ」がある程度必要なことは理解しているのですが、XPとは別物となっていた為ストレスを感じてしまいました。

officeも2007から劇的にユーザーインターフェースが変わってますから、迷惑な話ですよ。これから学ぶ人ならまだしも、2007以前で慣れてしまっている人にとってはしんどい話です。

進化にはある一定の圧力が必要ですので、これも進化の為の圧力と認識して頑張ればよいだけの話なのかもしれませんが、、、僕的にはめんどくさい。そもそもマイクロソフトに翻弄される自分に納得がいかない。だったらここはいっそ、MACでもいいんじゃないか、と考え始めている今日この頃です。MACの方がコストパフォーマンスいいですからね。

WindowsPCを利用しているユーザーの1/3がWin7になりつつある今日この頃。マイクロソフトと別れを告げるか検討中の山本の日常考察は以下からです。

1.ポルシェ911の普遍性

ポルシェ(※ここでいうポルシェとはポルシェ911の事を指しますので、以下「911」と記します)という車は不思議な存在です。ブランド戦略が優れていると一言で片付けてしまえばそれまでですが、20年ほど前の911が未だに1000万円オーバーで取引されているという事実(※ある特定の911ですが)だけを見ても、911という存在が他の高級車メーカーの車とも一線を画しているというのが見て取れます。
※もちろん他社にそういった車種が全くないわけではありませんが。

そんなエンスージアストが数多くいる911ですが、僕が911に魅力を感じるところはなんと言っても、

フォルム

です。1963年から販売されている911ですが(※本格生産は1964年)、911のフォルムはその当時から基本変わっていないのです。

歴代ポルシェ911
(後ろ姿なのでわかりにくかったらごめんなさい)

もちろん細かいディテールの変更はありますが、その基本は全く変わっていない。変える必要がないくらい完成度が高いのか、はたまた、それが911のアイデンティティなのか、真実はわかりませんが、その普遍性ともいえるところに僕は魅力を感じ、もっと言えば「美」を感じてしまいます。

「美しいという感性は主観的なものだから」

と思われたかもしれませんが、僕はあえてここでは客観性を帯びた「美」だと言いたいですね。911という車には誰しもが美しいと感じてしまう。美しいと感じてしまう車が911であると、あなたにも共感してほしい(ちなみに「好き」「嫌い」という意味ではありませんよ。念のため)。僕のエゴが前面に出ている感が否めませんが、主観を通さないように一歩踏みとどまって客観的に911を見たとしても、美を感じずにはいられない。それが僕にとっての911なのです。

そして、この911が持つ普遍性(※たかだか50年弱の歴史しか持たない911に「通時」+「共時」を意味する「普遍」という言葉を使っていいものか迷いましたが、そこは僕の語彙力がないということでご了承を)こそが、僕が911に魅力を感じる1番の理由なのです。

もちろん自動車業界は競争が激しいですから、エンジンやらミッションやらサスペンションやらブレーキやらコンピューター制御を用いたハイテク技術まで、数え上げたらきりがないのほど進化はしていますが、それらを全て内在する911のフォルムは変わらない。

そこがかっこいいじゃないですか!

どうです?この911。車に興味ない方でもかっこいいと思いません?

ポルシェ964ターボ
(今僕が狙っている964型ターボです。あーめちゃくちゃかっこいい!)

昨日の事が今日変わってしまうのが当たり前のこの時代。「変わらないもの」に魅力を感じてしまうのは、僕だけでしょうか?

2.人間の不可解な行動

911はリセールバリューが高い車です。中古車市場でも高値で取引されています。つまりは人気があるという事なんですが、911の中古車市場では面白い光景を目にします。

以下の2車種を比較した場合、あなたはどっちを選びますか?
※この時点では価格は考慮しないで下さい。

  • 1997年式 911 走行距離 20,000km
  • 1999年式 911 走行距離 10,000km

普通の感覚だったら、1999年式の911の方が新しいし、走行距離も少ないのでいいと思いますよね?でもですね、、、ここが面白く、且つ、非常に勉強になるのですが、

  • 1997年式 911(993カレラRS) 走行距離 20,000km
  • 1999年式 911(996GT3)    走行距離 10,000km

と車種指定すると、

  • 1997年式 911(993カレラRS) 走行距離 20,000km 1200万円
  • 1999年式 911(996GT3)    走行距離 10,000km  700万円

となってしまうのです。

ちょっと簡単に説明させていただくと、カレラRSもGT3も911ラインナップのNAエンジン上位車種です。カレラRSの後継車種がGT3といっても過言ではありません。じゃなぜ古いカレラRSの方が中古価格が高いのか?それは、

  • 993カレラRS : 空冷エンジン
  • 996GT3    : 水冷エンジン

という大きな違いがあるからです。ポルシェも時代の流れには逆らえず、環境対策を大きな理由として水冷エンジンを採用したのが、1997年から販売している911タイプ996です。

まー911に何を求めるかによって視点は変わるのは当たり前なのですが、未だに911には空冷ファンが多くいて「やっぱり911は空冷じゃなきゃ」という意見が絶えません。今でも空冷911の人気が衰えないのは、そういったエンスージアストが数多くいるからです。

そして、ポルシェを語る上で必ず1度は聞いたことがあるこの台詞。

「最新のポルシェが最良のポルシェである」

とはよく言ったもので(よくよく考えれば至極当たり前のことを言っているだけなんですけどね)、ポルシェだって商業活動を目的とした自動車メーカーでありますから、911も次々新シリーズを開発・販売するわけです。今日の911が来年には型落ちとなるのは致し方ないことです。

ただ空冷エンジンと水冷エンジンの911ではちょっと話が変わってきます。だって空冷エンジンはもう作らないわけですから、1997年に製造された911が空冷エンジン最後のモデル、つまり「空冷エンジン最良の911」となるわけです。そして、「やっぱり911は空冷だよね」というエンスージアストが多くいるという事は・・・・そりゃ値落ちしませんよね。

でもですよ。

ちょっとここで考えてください。確かに空冷エンジン時代の911に魅力があるのもわかりますが(実際に僕も964型を狙っているわけですし)、合理的に考えると、どう考えたって「新しくて、速くて、手間のかからない、尚且つ、安い」方がいいじゃないですか?

空冷911(特に古いタイプ)なんて夏場渋滞にはまっただけで、オーバーヒートしないかひやひやしながら走ってるって聞きますし、メンテナンスを怠るとえらいことになるわけですよ。

もちろん、手がかかる子(車)に愛着がわくのもわかります。ただ、そういった諸々を考慮しても、「えーちょっとプレミアムプライスを大きく盛ってません?」と思ってしまうことが多々あります。

でも売れる。

これが合理・不合理という2面だけでは語れない、僕ら人間がとる不可解な行動でもあるのです。911を好きな僕には言葉では理解できない感覚があるのはわかります(勿論この世界は理性だけで判断できる世界ではありませんし、理性と感性の区別がつかないグラデーションが存在する混沌とした世界が僕らが生きている環境な訳ですからね)。ただ車に興味ない人にとっては全く理解できない行動ですよね。あなたも「奥さんの了承が得られない」なんて台詞を聞いたことあるかもしれませんが、まさにそれです。

そしてもっといえば、100人中100人が「それはありえないでしょ!?」って思うことでも、それをやってしまう人がいる可能性を否定できないのが、僕ら人間なのです。

例えば、「大阪に行くことが目的」的な事があるとしましょう。条件としては、途中過程に何かを求めるというわけでなく、あくまで大阪に行くことが目的です。

普通だったら、「新幹線」を使いますかね。次の可能性としては「飛行機」でしょうか。次は「高速バス(夜行バス)」「自家用車」ですかね。ここら辺までは、まー色々意見はあると思いますが妥当と判断しましょう。

でもですよ。ここで、「自転車」を選ぶ人がいる可能性を否定できないんですよね。繰り返しますが、大阪に行くことが目的ですから、「自転車での旅は出会いもあり、風景も楽しめ、思い出もできる」とかは今回考慮しないわけです。

そしてですよ。さらに「徒歩」を選ぶ可能性。「羽田から海外。海外から関空という経路」で行く可能性を0%とも言い切れない。

当たり前ですけど、ここまでくると理解不能な領域です。でもそれが僕ら人間の不確実性なわけで、誰も否定はできないのが現実です。

そんな不確実な存在が僕ら人間なのですから、他者に対してこちらの勝手な期待を押し付けるのは間違っていると思いませんか?

期待を裏切られた

なんて経験したことあるかもしれませんが、その思考自体間違っていて、自由意志は他者にあるわけで、相手が何を選んでも信頼するというのが本当の意味での人間活動といえます。

そしてもっと言えば、相手を信頼するという事は、その信頼をしている自分自身を信頼するという事です。

もちろん、僕だって偉そうにいえた立場ではなく、「言うは易く行なうは難し」なわけで。ただこの視点を手に入れることによって、日々の生活に満足感が得られやすくなったことは事実です。もっと言えば、毎日・毎時・毎分もっと頑張ろうと前向きな生き方を意識することができるようになりました。

ポルシェから大分話が乖離していまいましたが、まー要するに、

ポルシェかっこいいよね。そしてポルシェという存在に美を感じる自分自身を信頼することが、ポルシェと共によりかっこよく生きるための新しい視点

という事をあなたにお伝えしたかったのです。

ひじょーに無理矢理まとめた感が否めないのですが(苦笑)、そこはご愛嬌ということで。

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

2011年4月21日
山本 和広

日常考察

  • 変わりゆく時代に変わらないものがある素晴らしさ。その一つがポルシェ911である。
  • 「他者を信頼すること」と「自分を信頼すること」は同じことである。

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